業界ニュース vol.07 (2016.04)
平成28年(2016年)4月に診療報酬改定が実施されました。今回は、2025年(平成37年)に向けて、地域包括ケアシステムと効果的・効率的で質の高い医療提供体制の構築を図り、地域包括システムの推進と医療機能の機能分化・強化、連携に関する充実等に取り組むことを目的とした改定になっております。
今回の改定の基本的な考え方や概要は、下記のようになります。
改定の基本的な考え方
(平成28年3月4日 厚生労働省 説明会資料より抜粋)
診療報酬改定の概要
T.地域包括ケア誌巣ステムの推進と医療機能の分化・強化、連携に関する視点
- 医療機能に応じた入院医療の評価
- チーム医療の推進、勤務環境の改善、業務効率化の取組等を通じた医療従事者の負担軽減・人材確保
- 地域包括ケアシステム推進のための取組の強化
- 質の高い在宅医療・訪問看護の確保
- 医療保険制度改革法も踏まえた外来医療の機能分化
U.患者にとって安心・安全で納得できる効果的・効率的で質が高い医療を実現する視点
- かかりつけ医の評価、かかりつけ歯科医の評価、かかりつけ薬剤師・薬局の評価
- 情報通信技術(ICT)を活用した医療連携や医療に関するデータの収集・利活用の推進
- 質の高いリハビリテーションの評価等、患者の早期の機能回復の推進
- 明細書無料発行の推進
V.重点的な対応が求められる医療分野を充実する視点
- 緩和ケアを含む質の高いがん医療の評価
- 「認知症施策推進総合戦略」を踏まえた認知症患者への適切な医療の評価
- 地域移行・地域生活支援の充実を含めた質の高い精神医療の評価
- 難病法の施行を踏まえた難病患者への適切な医療の評価
- 小児医療、周産期医療の充実、高齢者の増加を踏まえた救急医療の充実
- 口腔疾患の重症化予防・口腔機能低下への対応、生活の質に配慮した医療の推進
- かかりつけ薬剤師・薬局による薬学管理や在宅医療等への貢献度による評価・適正化
- 医薬品、医療機器、検査等におけるイノベーションや医療技術の適切な評価
- DPCに基づく急性期医療の適切な評価
W.効率化・適正化を通じて制度の持続可能性を高める視点
- 後発医薬品の使用促進・価格適正化、長期収載品の評価の仕組みの検討
- 退院支援等の取組による在宅復帰の推進
- 残薬や重複投薬、不適切な多剤投薬・長期投薬を減らすための取組など医薬品の適正使用の推進
- 患者本位の医薬分業を実現するための調剤報酬の見直し
- 重症化予防の取組の推進
- 医薬品、医療機器、検査等の適正な評価
地域包括ケアシステムの構築について
(平成28年3月4日 厚生労働省 説明会資料より抜粋)
詳細については、厚生労働省のホームページをご確認ください。